糖鎖高分子の種類と性質について
私たちの身の回りには低分子物質と高分子物質があります。
低分子物質というのは原子や分子などが単体で繋がっているようなものを指します。
それに対して、高分子物質というのは構成単位である原子や分子が共有結合などで長く連なってできたものを指します。
高分子を作るものでは、様々なものが知られています。
例えば、アミノ酸という分子が長く繋がったものがタンパク質です。
タンパク質は、私達の体を形作っているものというもので有名です。
同様な高分子にはブドウ糖が繋がった糖鎖高分子があります。
ブドウ糖というのは炭素5つが環を作ったものです。
この糖鎖高分子には、大きく分けると2種類のものがあるということが知られています。
一つはα型と呼ばれるもので、もう一つはβ型と呼ばれるものです。
同じブドウ糖が繋がっているのですが、両者では大きく性質が異なります。
両者の違いは何かというと、炭素環の間の繋がり方の位置が少しだけ異なるというものです。
ほんの少しの違いが大きな性質の違いが出てきます。
α型の高分子の典型例と知られるものに、デンプンを構成するアミロースがあります。
それに対してβ型の高分子でよく知られるものにセルロースがあります。
デンプンとセルロースでは、全く性質が異なっているということは良くわかってもらえると思います。
デンプンは主に食品として私たちが摂ることができます。
なぜならば、デンプンは容易に体内で消化され吸収されてエネルギー源となるからです。
それに対して、セルロースは人間には消化することができません。
むしろ、その強さを利用したり紙として記録に利用したりしています。